2010年7月28日水曜日


ボローニャはヨーロッパ全体から見ればわりと南のほうにあるのですが、実は旭川と稚内の中間ぐらいの緯度です。冬は凍えるほど寒く、夏は涼しくすごしやすいと思っていました。

ところがどっこい、冬でもあまり氷点下になることはなく、雪が降るのも年に数回あるかないか。さらに夏は連日30度越えです。湿度も高く、東京とほとんど同じ気候に感じます。

あまりにも暑くて眠れない日が続き、体力も尽き、ああどこか涼しいところへ逃げようかと考えていた丁度そのとき、学校の友人がスイスのモンテ・ズッケロに登るというので、近くまで一緒についていく事にしました。出発の2日前にインターネットでホテルを探しましたが、さすがにどこもいっぱいで、最初の1日分しかホテルが確保できませんでしたが、現地で探せばいいやと、そのまま出発。

ボローニャからミラノまでユーロスターで1時間。各駅停車の3時間半とはえらい違いで、非常に快適でした。そしてミラノからチューリッヒ(Zurich)行きの列車でスイスのルガーノ(Lugano)まで行きます。

列車での国境越えは初めてなので少しドキドキしました。
イタリア側最後の駅コモ(Como)を出発してトンネルを抜けると、いよいよスイス側の駅キアッソ(Chiasso)です。ホームには警備員がいて、いかにも国境の駅という感じです。

ところで、列車がホームに差し掛かったぐらいのタイミングでみんなの携帯がいっせいに鳴り出しました。何かと思ったら、スイスに入ったので携帯電話会社と通話料金が変わりましたよというメッセージを受信していました。VodafoneのSIMカードを使っていたので、今までは携帯電話の画面に小さく "Vodafone" という表示があったのですが、それが "Swisscom" という別の会社の名前にいつの間にか変わっています。(あとで地図を見てみたところ、ホーム先端付近がまさに国境線になっていました)

この駅には10分ほど停車し、2人組の警備員が列車内を見回りに来ましたが、とくに何も言われず、なにも見せませんでした。スイスはEUではありませんが、さすがに周りをみなEUに囲まれているので空気を読んであまり厳重にはチェックしないのでしょうか。

そんな感じで何事もなく国境の駅キアッソを通過し、湖畔の町ルガーノに到着。
ここでベリンツォナ(Bellinzona)行きの列車に乗り換えます。


ルガーノで見かけた列車。にっこり。


そしてベリンツォナに到着。ここからさらに別の湖の町ロカルノ(Locarno)へ向かいます。
スイスの列車はそれはもう快適。きれいなトイレあり、ゴミ箱あり、路線図あり、モニター画面で現在位置を教えてくれ、どちらの扉が開くかの表示もあります。ちなみに列車のアナウンスや表示はイタリア語、ドイツ語、フランス語、英語の4ヶ国語で、町の人も当たり前のようにイタリア語とドイツ語を使い分けて話していました。

ロカルノに到着して、まずホテルを探そうとしましたが、予約したホテルは探すまでもなくホームから既に見えていました。
さっそくチェックイン。今夜の分しか予約してないけど明日も泊まれるかと聞くと、あっさりOK。
ネットで見たときは満室になっていたけど、やはりすこし余裕を持たせてあるんだと思います。

そして友人は明日モンテ・ズッケロに登るため、ソノーニョ村(Sonogno)までバスで出発していきました。

おなかがすいたので広場にあるレストランへ。

Filetto di struzzo (200gr) ai ferri.
なんとダチョウの肉がありました。これは期待できそうです...


これは...!
やわらかくてとてもおいしい!
大満足です。


夜散歩していたら、駅のホームでホテルを発見。しかも安い。

おしゃれな公衆電話。
カジノもあったり。
月がとても綺麗でした。
ホテルの窓から。

ホテルで一番びっくりした事は、エレベーターの内側の扉がなかったこと。
普通エレベータは、建物側の扉と、エレベーター本体についている扉で2重になっていますが、ここのエレベーターには本体側に一切扉がありませんでした。なので、エレベーターが上下すると目の前で壁が動いて、手を伸ばせば触れます。
これ、日本でやったら危険だとかなんとかいってすぐに廃止されてしまうでしょうね。

2010年7月21日水曜日

La festa delle stelle

授業中に「7月7日に日本で星の祭りがあったよ」という話をしました。

La festa delle stelle = 星の祭り = 七夕。

「ヨーロッパでは『道』だけど、日本や中国では『川』と呼んでいるんだ」という話から始まり、「彼らは年に一度だけ会うことができて... カササギが橋をつくって...」と話しているあたりで

Che Romantico!! (なんてロマンチックなの!!)

という声があちこちから聞こえてきました。たしかになんか幻想的ですよね。七夕。
で、その後に質問が。

「橋ができたら、彼らはどこで会うの?織姫が彦星のところへ行くの?それとも彦星が織姫のところへ?それとも橋の上で?」

...え? どこって... いや、たぶん橋の上だと思うけど...

どこなんでしょうね?

Porco Rosso

20年程前に公開されたスタジオジブリの作品「紅の豚」を覚えていますか?

海外では Porco Rosso という名前で公開されています。これはイタリア語でそのまま「赤い豚」という意味。でも porco は人間に対して軽蔑の意味を込めて「豚」というときに使う言葉で、普通の豚のことは maiale(マイアーレ) と呼びます。

この作品、イタリアが舞台になっているにもかかわらず、イタリア語版は存在しません。吹き替えはもちろん、字幕版すらもないため、当然ながらイタリア国内でも売っていません。
イタリア人のジブリ好きの間でも当然 Porco Rosso のことは知られていますが、見た事はないし、見たとしても英語版だしという感じで、みなさん残念に思っている様子。
残念なのは僕も同じで、イタリア語の勉強のためにイタリア語で紅の豚を見たかった...

と思っていたら!なんと今年の秋にようやくイタリア語版が発売されるそうです!

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Porco Rosso arriva in Italia! (紅の豚がイタリアにやってくる!)
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という記事を発見したときは思わず「やった!」と言ってしまいましたよ。
この記事にも「僕は18年間この時を待っていた!」とか、「ついにやった」などと喜びのコメントが!
今年の秋、10月ぐらいに発売されるそうです。絶対に買います。



はい、今回はみなさんにとって本当にどうでもいい話でした。
ただうれしくて記事にしただけ。ごめんね!

2010年7月2日金曜日

ディスコテカ

ディスコ。

日本語だとなんとなく古い響きがありますが、どうやらヨーロッパではごく一般的のようです。
イタリア語では Discoteca(ディスコテカ)。街のいたるところにそれっぽい店があります。
入場料なしで飲み物代だけ払うところや、10ユーロ程度払って一度会員になったら、あとは1年間入場無料とか、毎回5ユーロ支払うとか、いろんなタイプの店があります。

どの店もボローニャの中心部(チェントロ)にあり、中心部にあるということは建物の保護地区であり、保護地区だということは当然昔の建物をそのまま使っているわけで、ディスコテカとはいえ歴史を感じる事ができます。

今回は Millenium という店に行きました。冬季だけの限定開店だそうです。
行った直後はガラガラで、ステージに用意されていたマイクなどで好き勝手に遊んでいました。



その後演奏が始まって、ぽつぽつと人が集まりだし…


1時間もたつと身動きが取れないほどたくさんの人が来て、熱狂的に踊っていました。

しかしイタリア人に言わせると、今回行った店は「ディスコテカ」ではないそうで。
音楽のタイプが違うんだそうです。