2010年2月8日月曜日

つゆなし蕎麦

イタリア語に限らず、外国語がうまくなるためには話して話して話しまくることが重要ですよね。そのためにはイタリア人の友達を作るのが一番です。

そんなことを考えていたある日、学校の掲示板に

「ぼくはイタリア人です。日本語とイタリア語でランゲージエクスチェンジをしませんか?イタリア料理も教えます」

という紙が貼ってあるのを発見し、さっそく彼に連絡。その日の夕方に塔の下で待ち合わせをしました。

そして時間になり、待ち合わせ場所に現れたのは長身の若者。とりあえず近所のバール(酒場)へ行き、話をすることしました。

彼はボローニャ大学で物理を専攻している23才の学生なのですが、日本に興味があり、現在日本語を勉強中との事。そのうち彼が「お茶漬けが食べてみたい」と言い出し、なぜかと聞いてみると、日本の映画「お茶漬けの味」に出てきたから興味があると言うのです。そんな映画あったっけ…?どうやら1952年の白黒映画で、小津安二郎(誰やねん)の作品だそうです。ああ、古すぎてわからない…。こんど「東京物語」を観るつもりなんだとうれしそうに語っていましたが、やっぱり知らない…


(後日DVDを借りてきました。sapore は味、 riso はご飯や米、te はお茶、verdeは緑の意味です)

さらに料理のことで話が盛り上がり、彼が、「時々家で日本料理をつくっていて、このまえは蕎麦を食べたよ。でもスープはなかったけど…」と不思議なことを言い出したため、彼の料理、「つゆなし蕎麦」がどんなものか食べてみようと、アパートに遊びに行くことにしました。

彼のアパートは以前ブログに書いた映画館の近くにあります。家に入り、彼のルームメイトに挨拶した後、さっそくキッチンでつゆなし蕎麦を作り始めます。

まず最初に玉ねぎを切り、次にセロリを切ります。
(この時点で、僕達の頭は「?」でいっぱいになっています)

さらにレタス、ブロッコリーを切り、これらをオリーブオイルと赤唐辛子で炒めます。
(頭の中はもうパニック状態です)

そして最後に、普通に茹でたお蕎麦をからめます。

スパゲッティ風蕎麦の出来上がり!!!
お好みで醤油をかけます。食べてみると、意外なことにあまり違和感はありませんでした。

そして次の週、今度はちゃんとイタリア料理を教えてあげるよということで、タリアテッレ・アル・ラグー(Tagliatelle al Ragu)を作ってくれました。
タリアテッレはきし麺のように薄くて幅の広いパスタで、ラグーとはミートソースのことです。


ミートソース(8人分ぐらいあったような…):材料
・玉ねぎ 2個
・セロリ 半分
・にんじん 半分
・ひき肉 1キロ
・トマトピューレ 800CC
・調味料
赤唐辛子 適宜
シナモン 適宜
ナツメグ 適宜
塩 適宜
  1. 玉ねぎをみじん切りにして、狐色になるまで炒める
  2. みじん切りにしたセロリとにんじん、ひき肉を加え炒める
  3. お肉に火が通ったら、トマトピューレを加える
  4. 赤唐辛子とシナモンを加え、約1時間煮込む
  5. 最後に塩で味をととのえる

タリアテッレ(4人分):材料
・小麦粉400グラム
・玉子2個
・お湯
  1. ボールに小麦粉と玉子を入れ、こねる。少しずつお湯を加え、耳たぶ程の硬さになるまでひたすらこねる
  2. こねたら丸めて蓋をして20分ねかせる
  3. まな板に小麦粉をまぶす
  4. さきほどこねたパスタ塊を少量(ゴルフボール大ぐらい?)手に取り、まな板におく。ベタベタくっつかないように小麦粉を振りかけてから麺棒で薄く伸ばし、幅5mmぐらい、厚さは餃子の皮ぐらい、スパゲッティぐらいの適当な長さなるよう包丁で切る。(注意:この時、残りのパスタ塊には乾燥しないように蓋をしておく)
  5. 切った麺状のパスタはひとまず別の皿などに移しておき、たがいにくっついてしまわないように小麦粉をまぶしておく
  6. すべてのパスタを切り出したら、沸騰したお湯に塩を入れてパスタを茹でる。下に沈んだパスタが浮かんできたら出来上がり。所要時間は30秒~1分。タイミングが早いので注意しましょう。2~3分も経つと、すぐにベトベトなパスタになってしまいます。

このレシピはあくまで北イタリアでの作り方です。友達はピエモンテ州(かなり北部)の出身なのです。
私たちの滞在しているボローニャでは、にんじんはもっと多く入れるし、オリーブオイルの代わりにバターをいれ、調味料に胡椒を入れます。ちなみにレシピに記載したシナモンは、ここでは入れません。
しかも北イタリア出身の彼は、粉チーズをかけずに食べていました。
イタリア料理と一口に言っても地方色が強く、地方によってレシピは様々です。「イタリア料理」というものは存在しないとも言われています。

もし、北イタリア料理に挑戦してみたかったら是非作ってみてくださいね。
Buon Appetito!


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追記
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後日、我が家で挑戦してみました。

コネコネ。

麺棒で伸ばして包丁で切る。

切り終わったパスタを適当な場所に一時保管。


パスタと同時進行でソースも作っておきます。
玉ねぎを炒めて…

にんじんとセロリを追加。

さらに肉を入れました。

とてもよい香りがします。


茹でたパスタとソースをからめて出来上がり!

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